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【廃線・遺構】鉄道遺産群 加太トンネル立坑 【三重県伊賀市観光/関西本線観光スポット】




加太トンネル立坑

加太トンネル立坑

関西本線の最大の難所だった加太越えは、明治21年、四日市に本社を置いた関西鉄道(かんせいてつどう)として工事が始まり、明治23年12月25日に四日市〜草津間が開業。

明治40年の日露戦争により鉄道国有法で全国的な鉄道網を官設鉄道に一元化するため、私鉄を国有化することを定め解散した、明治時代の五大私鉄の内の一つである旧関西鉄道。
わずか19年間で、名古屋から大阪を結ぶ一大路線を造り上げた、一民間企業であった。
当時の技術力では最も困難な工事と言われた、加太隧道(トンネル)の建設に興味を持った。

それまでのトンネル施工は外国人技術者の力が必要であったが、加太トンネルの建設前より、ようやく日本人技術者のみで工事を行えるようになってきた。

とはいえ資材や材料はまだまだ外国産がほとんどであり、日本人技術者や経験豊富な作業員も少なく、本当の黎明期であったようだ。

鉄道隧道として、日本で初めて立坑工法を採用された約7m×4.5mのコンクリート造りの構造物。形状は楕円形で、深さ約30mを覆う蓋である。鉄道隧道用立坑の発祥地である。

この竪坑は、工事完成後も蒸気機関車の排煙用の竪坑として活躍していた。

その後、蒸気機関からディーゼル機関車へ移行したのに伴い、排煙の必要性が無くなり、蓋をした。

竪坑跡から約30m程度離れた場所に煉瓦製の煙突と暗渠が残されている。

イギリス積みの煉瓦構造物であり、頂部の装飾が素晴らしい。鉄道トンネルとして初めて採用された、竪坑を利用したトンネル掘削工法で立派な鉄道遺産である。

鉄道遺産とあるが廃墟化しているのが残念だ。

鉄道国有法に変えてまで私鉄を国有化したならば、鉄道網の始まりとなる構造物は国管理下に置き、外国人技術者の力を借り技術継承したのは日本技術者であるわけでしっかりと遺跡とし来世紀に残すべきだと思う。




加太トンネル立坑

加太トンネル立坑 所在地:三重県伊賀市柘植町
交通アクセスJR関西本線JR柘植駅から徒歩で54分


JR柘植駅施設までの徒歩時間は直線距離から算出しておりますので、実際の所要時間と異なる場合がございます。

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JR関西本線観光スポット加太トンネル立坑【三重県伊賀市】接続時刻表

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